7月26日 土と堆肥について


どうも、桂田社長の右腕の兼田です。毎日投稿どころか今日は3記事書く予定ですw

先ほど「バジルの定植をしました。」の記事が公開されましたが、バジルの定植ついでに畑の様子も見てきたので今回はその辺りについて。


「バジルの定植をしました。」の記事で書いた通り、バジルの苗を植える前に土を耕しました。

桂田農園の土について、ちょっと分かってきたことがあります。


↑↑↑耕したあとの農園の土です。まだ石が残っていたり、土の塊があったりするのでいい土とは言えません。


↑↑↑一方、こちらは社長のおじいちゃんが長年使っている畑の土。僕たちのと違ってさらさらです。僕たちの土もいずれはこんな感じになっていくと思うのですが、まだ土づくりも始めたばかりなので時間がかかりそうです。


また、近所の方によると桂田農園がある所は、以前川だったそうです。そのため、水流で流れてきた小石や礫(れき)がゴロゴロしているんですよね....。


↑↑↑国土交通省などが提供している、地盤情報のサイトをのぞいてみました。

(イマイチ使い方が正しかったか分かんないですがw)「砂礫(されき)」と検索して、オレンジで表示されているのが砂礫層です。砂礫とは、十分な水量をもっている硬い岩盤のことを言います。中学の理科で地層の授業がありましたが、「礫→砂→泥」の順番で粒が小さくなります。

礫が一番粒が大きいですw。更に硬いとは...。


家を建てる時にはしっかり支えてくれるのですが、多分農業には向いてないですよねえ...。ちなみに、砂礫層は水量を持っているので井戸とかは作れると思いますw。

土づくりに多くの時間を費やすことになりそうです。




7月21日の「牛糞堆肥と踏み込み堆肥」の記事で出てきた牛糞堆肥踏み込み堆肥の様子も見てみました。


まずは、牛糞堆肥です。


見た目はあまり変わりませんねw。

堆肥は、発酵すると熱を帯びるようになります。社長によるとこの堆肥はうまくいくと80度くらいまで発熱するらしいのですが、今日手をつっこんでみると50度か、あっても60度くらいでした。


堆肥が発酵することによって発生する熱、発酵熱というのですが、これは微生物が有機物を分解するときに発生する熱だそうです。中の水分が蒸発して、冬場だと湯気がみえたりします。堆肥がサラサラしている理由のひとつなのかもしれません。微生物は割と高い温度でも活動することができるので、80度くらいまで上がると雑草の種とか病原菌、寄生虫の卵が完全に死滅してくれます


発酵という自然な形で高い熱が得られるということで、近年ではハウスの室温管理や、温水への変換発電などにまで取り入れられています。




続いて、踏み込み堆肥です。


ブルーシートを外した瞬間、むわっと温かい空気を感じました。いい感じに発酵できています。


落ち葉の隙間に、白いカビが見えるでしょうか?

これは、好気性菌という無害なカビです。


有機堆肥には、微生物を活性化させることにより土壌の団粒化(保水性、透水性、通気性の向上、作物の根の発達促進←保水性と透水性が両立する理由は分かりませんでした)、土壌伝染病菌の予防などの働きがあります。団粒化というのは、要はフカフカの土をつくるということです。


「微生物が活性化」するということは、微生物が有機物を無機物に分解するということを指します。植物は、無機物を土から吸収し、光合成によって糖(有機物)に変換するので、植物の成長にとって無機物は必要不可欠なものと言えます。(化学肥料は無機物をそのまま撒くため、微生物の活動が鈍くなってしまうのです。)


先ほどの白いカビ、「好気性菌」を紹介しましたが、それとは別に「嫌気性菌」も存在します。

好気性菌は、酸素呼吸しながら有機物を分解する菌です。酸素がないと生きられません。例えば、こうじ菌や納豆菌がそれにあたります。

反対に、嫌気性菌は酸素がなくても生きることができ、有機物などをつくります。嫌気性菌には、酸素があると生育できない絶対的嫌気性菌と、酸素があっても活動する条件的嫌気性菌がいます。ボカシ肥で活躍する乳酸菌は条件嫌気性菌だそうです。

畑では、表面に好気性菌が、深くなってくると嫌気性菌が多くなります。

踏み込み堆肥も、同じです。好気性菌と嫌気性菌の連携が重要になります有機物を循環させることで、必要な栄養分を得いているのだと思います。(「僕が参考にしたページでは、好気性菌が糖を生み、それを使って嫌気性菌がアミノ酸等を生む」とあったのですが、好気性菌がなぜ糖を生むのか分かりませんでした。特殊な菌がいるのかもしれません。)



有機物の循環」は、かなり広い意味をもった物質循環です。人間の生命維持にも関係するでしょうし、好気性菌と嫌気性菌の場合、農業だけでなく生命進化の土台までつくりました。地球ができて酸素がない条件に生きた嫌気性菌は有害物質を浄化して、酸素や様々な有機成分を合成し、酸素が豊富になり植物が繁栄するなかで、好気性菌は有機物の分解者の役目を担い、有機物の循環が実現されています。


ここからは完全に僕の考えですが、現代の有機物循環は、かなり複雑化しているのではないでしょうか。食糧問題や産業廃棄物、流通などがあげられますが(たぶん)、すべて「循環」なので狭い領域で議論するのではなく、広い視野で問題をみないといけないのかなと思います。






桂田農園に来てくださり、ありがとうございます。

最後随分話題がそれてしまいましたがw、有機物の循環は調べていて面白い分野でした。なんの知識もなしに書いているので、間違いだらけだと思いますがこれから勉強していきたいです。